
WEBデザイナー不要論について-1
この1ヵ月半というもの、私は初めてホームページを開設した人のようにこの素材ブログサイトのアクセス解析とにらめっこしていた。
理由はこの素材サイトである検証をしていたから。
その検証内容および数値に関する自分の考察を述べる前に、この記事のタイトルになっている「WEBデザイナー不要論」というものついて、1つ記事を引用したいと思う。
以下は、Japan.Internet.comの2008年3月3日付の記事
売れないネットショップの条件(株式会社ファンサイドAG 田中雅人氏)
http://japan.internet.com/busnews/20080303/6.html
の要約と抜粋。
1種類の語学関連の機器を販売し、年商3億円近くも稼ぎ出しているオンラインショップがある。そこは、わずか三名(社長含む)で運営しており、興味を持った著者の田中氏は、そのサイトを見て愕然とする。
- ページが1ページしかない(多分、特商法、会社概要くらいは別であろうが)
- 果てしない縦のスクロール
- デザインを無視した巨大な商品写真
- 巨大フォントで書かれたキャッチコピーの嵐
- 延々と続く購入者の体験談
しかし、事実年商3億。社長がWEBを更新、一人が毎日メルマガを送信、残る一人が発送と役割分担をして運営されている。
そして、そのメルマガたるや。
- 毎回体験談が嫌味なほど羅列されている。
- スクロールは果てしない。
- 毎日配信
登録後しばらくすると、読まずに削除、送信解除もしくは“迷惑”フォルダ行きになる類のメルマガいうことだ。
その後、オンラインショップを調査してみたところ、売れているといわれるショップは、従来良いデザインとされる洗練されたまとまったデザインのショップではない場合が多いと指摘。そして、
(売れるオンラインショップのポイント)
- 商品写真やキャッチコピーは巨大化してアピールする。
- 文字を多くして商品特長を極限までアプローチする。
- 購入者の体験談をこれでもかと掲載する。
- スクロールは限りなく長くする。
- メルマガは“迷惑メール”フォルダ行きを恐れず毎日配信する。
- メルマガの文字量も気にせず、書きたいことはすべて書きまくる。
(売れないオンラインショップ)
- クオリティの高い洗練されたデザインを採用する。
- メインイメージは、FLASH で目を引くトップイメージにする。
- 書きたいことは簡潔にし、スクロールを避ける。
- 文字サイズはバランスよく配置する。
- 段組みを行い簡潔な表現で情報を無駄なく配置する。
- メルマガは週1回もしくは隔週で配信する。
- メルマガのスクロールを避けるためキャッチコピー程度の紹介にとどめる。
「上記のようなことは言えるだろうか? 半分当たっているが、当たっていない。売れていないオンラインショップが、小手先だけで上記の点を変えたとしてもおそらく売上はかわらない。売り手側が、その商品やターゲットに対して、伝えたいことを素直に率直に表現するこ.とが一番大事で、それを伝えることができれば、デザインの良し悪しは大きな問題ではない」
と述べながら、続けて
「売上とデザインは無関係」という見出しの下に、
「WEBデザイナー不要論」を唱える人もいる、という展開が待っており、
「Web
サイトはいいデザインであるべき」ということを徹底的に極めれば極めるほど、“売れないサイト”に近づいていくのである、と結ばれている、のだった。
さて、どう思われるだろうか?
私がこれを読んだのはずいぶん前なのだが、かなり違和感をもった。
「デザインというのは、見た目だけじゃなくて、設計と言うのが本来の意味なのだよ」
「商業デザインってアートじゃないんだぜ、かんべんしてよ」
他の現役WEBデザイナーの方ならきりきり眉を逆立てるところかもしれない。
ただ、私が抱いた違和感はそういうことじゃない。当初は自分にもよくわからないままに、何となくブックマークした。そして、生来の忘れっぽさからそのまま忘れて放置していたのだったが、9月半ばに見つけて改めて読み直し、考えてみると、その違和感は
「どうして、ここでWEBの見た目(田中氏の記事でデザインという意味は単にビジュアルの意味で展開されている)が一番の問題になるのだろう?」
というところにあったのだ。
おそらく筆者が言いたかったのは、「商用サイトは、見た目だけにとらわれずに、きちんとユーザーにメッセージを伝えることが大切だよ」という至極真っ当なことだろうと思う。ただ、それでは、記事としては、フツーすぎる(・・・・・のかもしれない)。そこで、釣りの意味を含めて、意図的に「いいデザインを極めれば極めるほど、“売れないサイト”に近づいていく」という物議をかもしそうな結論をおいたのか? と勘ぐりたくもなってしまった。「売れないショップの条件」というタイトルからして、明らかに「狙っている」感じはするし・・・・・。(もちろんそれが悪いということではないけれども)
インターネットであれ、実店舗対面販売であれ、商売の基本は変らない。
- 見込み客を集め
- 商品なりサービスなり納得してもらい(説得するのではなく、自ら納得していただくことだと個人的には思う)
- 欲しい方に売る
つまり、ビジュアルデザインが良かろうが悪かろうが、リストの1番め、見てくれるお客さんがいなければ話は始まらない。「売れないネットショップの条件」としていの一番に挙げるべきは「人気(ひとけ)のないサイト」「アクセスのないサイト」ではないのだろうか?
田中氏は当然、ここを理解しているはずだ。
しかし、例に挙げられた英語機器販売サイトのビジュアルがあまりに「インパクトが強すぎた」ゆえに、そこをネタに記事にされたのかもしれない(そのほうが読み物としても、おもしろいし)。
売れているショップは、すべからく、アクセスを集める努力をしている。
記事では、売れているショップを集めてメルマガとページのビジュアルに絞って傾向を論じている(あるいは結論へと意図的な誘導している)が、ワタシはトップであげられている、英語機器販売サイトに絞って、なぜ3億円になるのか? を個人的にケーススタディーしてみたいと思う。
ワタシがこのネットショップにおいて特記すべき、キーワードナンバーワンと思ったのは「毎日」だ。
サイトについては毎日かどうかわからないが、更新はめったにしない、ということではないだろう。メルマガは、「毎日配信」しているとの記載がある。
ネットビジネスの第一段階、「見込み客を集める」。アクセスという面から、考えてみる。
更新し続けるサイトは、検索エンジンに愛される。メインサイトがたった1ページだけというのは悲しいが、ほったらかしにしていない。検索ロボがクロールしてくる度に、非常に高い確率でhttpステータス 304 Not Modifiedではなく、200 OKを返しているはずだ。
メルマガが自前システム配信かどうか不明だが、最初からこの企業が3億だったわけではなかろう。中小企業がよくやるように、メルマガは当初、まぐまぐやMelma!などのメール配信スタンドを無料で利用する(していた)のではないか?
そうだと仮定して、毎日配信したらどうなるか?
まぐまぐなどの老舗メルマガ配信スタンドサイトは、検索エンジンにとても愛されている。検索ロボがマメに来て記事を収集してくれる。
当然、このショップのメルマガは、バックナンバー全公開にするはずだ(公開しない理由が見当たらない)。
すべての記事にメインサイトへのリンクがある。体験談をえんえんと綴ること、イコール、意図するしないに関わらず、見込み客が、検索しそうなキーワードがまんべんなく散りばめられているはずだ。このメルマガバックナンバーが、検索でヒットする確率は当然0ではない。合わせて、この毎日配信のおかげで、毎日毎日、バックナンバーとして、メインサイトへのリンクが1つずつ増えていくのである。
もちろん、上記のような同一ドメインからの大量被リンクがSEOの必殺技か? というとそうではないのだろうが、更新を担当する社長自ら、それ以外に目指すキーワードで、被リンク獲得の努力は必ずやっているはずだ。語学関連は激戦だが、年商3億なら、SEO業者入れても十分お釣りは来るだろう。
とはいえ、これらはすべて記事に記載してあるわずかな情報の断片からの推測に過ぎない。憶測だけでものをいっちゃいかん。ワタシが一番信頼できる情報は、間違いなく自己の体験によるものだ。
というわけで、このサイトをサンプルその1として、毎日更新とアクセスの関係、およびアクセスと見た目デザインとの関係を検証してみるかと思い立ち、これで、ようやく冒頭とつながった・・・・・長い前フリごめんなさい。(次回へ続く)

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