WEBデザインブログ記事

WEBデザイナー不要論について-2

  

ブログ・サイト毎日更新とアクセスとの関係

この素材サイトは、ビジュアルデザインという意味では、現況も将来も何にも目にとまるところのないサイトだ。
逆に、問題点をあげろ、といえば、人に言われる前に、自分でたくさん挙げることができるくらい。

WEBデザイナー不要論について-1で例としてあげた英語機器販売サイトのように、巨大画像、巨大見出し、えんえんスクロール等の特徴すら、持たない。けれどもそのショップの見た目とて、さして目新しいというほどのものではなかろう。個人的に「楽天・情報商材」レイアウトパターンと呼んでいるもので、昔からあるし、ワタシはスプリットテストパターンの1つとして使用することもある。

そのネットショップでは毎日メルマガ配信を行っているのだが、わがサイトでテスト用に新規メルマガを立てる気は起こらない。RSSをメール配信しているものの、そのフォームは現在取り払っている+メールで無料素材倶楽部のRSSなど読む人は限りなく少数。そういうわけで、代わりにサイトのテーマにそって、まず2008年10月1ヶ月間、1日たりとも休まず、ホームページ素材の更新をすることにした。サイト内ページが毎日増える、つまり、サイトのボリュームが増加するタイプの更新だ。営利サイトではないけれども、現在Google Adsenseを入れているので、これを収益の指標として用いることにする。

1ヶ月間でどうなったと、思います?

★ページビュー 9月比(前月比) 2.3倍増 注:9月はそこそこ更新していたので、ほったからしにしていた月の平均と比較すると、7倍増
★Adsense収益 3倍増
1ユーザーあたりの滞在時間、平均ページビュー、ともに増

当無料素材倶楽部のAdsenseのクリック率は劇的に低く、単価もとっても低いため、この収益増は純粋にアクセス総数が増えたためと断定してよい。(※注:ただし、3倍といっても金額自体はたいしたものではないので、あしからず)

このフリー素材サイトは、現況で、SEO的には、自分で言うのもなんだけど、クソサイトレベル。内部リンクはあっても、外部からの被リンクをほとんど持ってない。外部からの被リンクはFEEDを持っていって自動で記事を作成しているようなもの、つまりサイトの持ち主がリンクしていることすら知らないに違いないものが大半。このサイトにおいてリンク獲得目的で、相互リンク依頼を出したり、コメント回り、トラックバックなんてする気はない。(だから、このサイトに何らかの価値を見つけてリンクしてくださっている方に、心からお礼と感謝を。)

そんなデザイン的に見るものなし、SEO的クソサイトが、1ヶ月間、更新をし続けただけでそうなる。

もちろん、このサイトがWEBデザインそのものを見せるサイトだとしたら、結果は違うかもしれない。しかし、世間一般で、デザインそのものを見てもらうサイトと、そうでないサイトの比率は、どちらが多いのか? 言うまでもないことだ。

「毎日配信」「毎日更新」

言うのはたやすいが、実行するのはごくわずか。
「ネタがない」「時間がない」「毎日メール配信なんて迷惑だ」色々な言い訳をしながら、やらない、やりはじめても続かない。そんな人がほとんどだと思う。

かくいう私も、基本がめんどくさがり。「1ヶ月先まで」というゴールを決めたから続けられたわけで、このサイトが今後もそうだとは100%言えない。

だから、商品点数が大量にあって、日々商品入れ替えを余儀なくされるショップでもないのに、「毎日」更新しつづけている、件の英語機器販売サイトとスタッフは、誠にあっぱれ。ほめられてもけなされる言われはあるまい、と思えるのだが。

サイトの見た目の汚さとアクセス、ユーザー滞在時間の関係

1ヶ月毎日更新しただけで、アクセスがほったらかし月の7倍増となると、
「ここで、サイトの見た目をもちっときれいめに変更したらどうなるのだろう?」
という興味が湧いてくる。

例えば、いわゆるWEB2.0風。反射ロゴ、透明感のあるアクアタイプとか、見た目は確かにきれいになる。でも、やりたくない。

というのも、このサイトのカエルのロゴは、うちの子がまだよちよち歩きの時分に、ワタシのひざに乗せて「丸と四角と三角で動物のお絵かきしようね」とPCで描いたもののひとつで、このサイトの配色は全部うちの子が、決めてくれたもの(適当に「目立つ色」をピックアップした」感は否めないんだが)。

画像ソフトを起動しているワタシの側で、
「かーさん、そこ変」
「えー。 じゃあ、どうしたらいいと思う?」
「ここをもうちょっとこーしてあーして、こーするといい、いい感じになるんじゃない?」
このサイトは、親子でそういう会話をしながら作っている。それがワタシにとってはすごく楽しい。
(実際は、「それって金じゃなくて単なる黄色」「ぜんぜん、カワイクない」等々、うちのお子さんはとてもシビアなことをおっしゃる。で、たまに気に入ってくれるものに限って、ユーザーのページ滞在時間が長い傾向にあるので、ちゃんと的は得ているのだと思う)
見た目を変えたら、そんな、ワタシのお子さんとのささやかな想い出も楽しみも、一気に消失してしまうじゃないか。それは、断じて嫌。

ならば、逆転の発想だ。
「デザイン的に汚ない方向にシフトして、アクセス、ユーザー滞在時間が減る傾向になるなら、このサイトの見た目はアクセス(+収益)と関係がある、といえるのではないか?」
そこで、11月の1日から16日まで、意図的にレイアウト崩れ「カラム落ち」を起こさせて、更新を続け、様子を見ることにしたのだった。

カラム落ちというのは、段組レイアウトで、列が下に落ちること。サイトを制作する人にとっては、穴があったら毛穴にでも入りたいくらいに情けないことだ。WEBデザイナーからは、100%真性馬鹿判定されるはずなので、IEのみでだけカラム落ちが起こるように調整するあたりに、ワタシの小心さ、張っても仕方ない見栄がかいまみえよう。(制作業の人でIEを普段使いのブラウザにする人は少ない。加えて、自分が通常使うFirefoxで日々指をくわえて自分ちのカラム落ちを見ているのも哀しいし)。

このサイトにアクセスしてくる人の80%がIEユーザー。個人的には、アクセス数そのものについては判断つかないが、少なくともユーザー1人あたりの滞在時間は落ちるだろうと考えた。

それなのに。
悲しんでいいのか、喜んでいいのか、この11月、アクセスとユーザーの滞在時間、ともに上昇トレンドのまま。レイアウト崩れが、アクセス、ユーザーの滞在時間に影響をおよぼしていないのだ。

要するに、このサイトを訪れるユーザーにとっては「そんなの関係ねー」。
一般的に「今日は暇だから、素材屋めぐりでもする?」というユーザーは少ないと思う。何らかの必要があるのに、手元にない。だから、探す。用があるのは、このサイトのビジュアルデザインではなく、素材画像そのもの、だけなのだ。

情報・データ提供型サイトにとって、もっとも大事なことは「ユーザーが必要としている情報があるかどうか」その一点に尽きる。そう思わざるを得ない結果である。見てもらう側としてでなく、他のサイトを見る側としての自己の行動を考えてみても、間違いなくあてはまってしまうのだ。

このカラム落ちについてはもうやめてしまったので、今確認していただくことはできない。それではつまらないので、2008年11月19日現在において、続行中のもう1つの検証用レイアウト崩れをご覧戴くことにしよう。おそらく、どのブラウザにおいても、確認できるはずである。

それは、この無料素材倶楽部の英語バージョン。リンクをクリックしてトップページをご確認いただきたい。左カラムカテゴリーメニューが何だか変になっているのがおわかりいただけるだろうか? これは、この部分のカテゴリーメニューリストで適用されるべきCSS(デザイン設定)をカットしてしまったことによるものである。

この英語バージョンは、限りなくアクセスが低い。10月中の毎日更新で、サイト全体のボリュームは確かに増えたが、たとえロングテールの複合キーワードであろうとも、この英語サイトが2ページ目までに検索ヒットする確率はなきも同然な現状。事実、ユニークユーザー数に目立った伸びなどない。

ところが、このスタイルシートカットを行ってから、ユーザー1人あたりの滞在時間、平均ページビューが伸びている。単なる偶然かどうか、もう少し見てから判断するために、ほったらかしているわけだ。

デザイナー属性に属する人から見れば、これは間違いなく「レイアウト崩れ」。しかし、この例でそこに捕らわれるのは、明らかな間違いだと思う。

ここに、あなたの作ったサイトがある、とする。そのサイトを一番くまなく見るユーザーは誰か?
それは誰でもない、あなた自身である

作ったあなた以外のユーザーは、「見ない、聞かない、言わない」がデフォルトなのだ。日光東照宮の「見ざる・言わざる・聞かざる」の三猿のように見えているけどあえて見ない、という類でなく、見ようともしない、と考えておくくらいでちょうどいい。

だから、「ここにあるので、ちゃんと見てね」作り手は、画面上でユーザーに注意を喚起しなければならない。

この英語バージョンの問題部分は、左上、ユーザーに一番クリックしてもらいやすいホットゾーンにある。CSSファイルからスタイル指定を削除する前と後で、レイアウト崩れという意味でなく、何が変ったか。

カテゴリーリストの文字サイズ 12px →デフォルト1emへ(通常16px)
リンク文字  色:黒→デフォルトの青、下線つきへ

普通のユーザーの立場で考えて、どちらが目立ってわかりやすいか、言うまでもないのではなかろうか。確かに見た目は周囲から浮いているが、文字、リンクがデフォルトに戻ることによって、大きく、見やすく、区別しやすくなっている、という見方もできる。この英語サイト、記事自体は3ヶ月以上、更新していない。にもかかわらず、ユーザーの滞在時間、トータルページビューが伸びてしまうのは、主要なナビゲーションが、際立って目立つようになった、ことによるものではないか、と推測しているのである。

  1. 取り立ててデザインが美しいわけでもないサイトが、更新を1ヶ月休まず続けただけで、アクセス、収益ともに顕著にあがった。
  2. レイアウトが崩れていてさえ、ユーザー滞在時間が、伸びてしまう例がある。
  3. 3ヶ月以上、更新をしてない英語サイトで、一部デザイン要素を廃し、指定なし状態にしたら、ユーザーの平均ページビュー、滞在時間が伸び、結果的にページビューが伸びてしまった。

上記3点はこのサイトにおいて、まぎれもない事実だ。

『うちのサイト、見た目がイマイチなんだよな、とお悩みのあなた。画像や映像がメインコンテンツでないのなら、そんなこと気にせず、まずは素直に更新をお続けなさい。デザイン(ビジュアル)にこだわりすぎると、あなたのサイトは死んでしまう危険性すら持っている』

いや、これでは弱すぎる。いっそのこと

『”WEBデザインなんてクソ食らえ!” と自信を持って言い放ち、かつ成果をあげることのできるサイトが真に強いサイトである。WEBデザイナーに頼れば何とかしてもらえる、なんて思っているうちは、まだまだ甘いひよっこちゃんだ』

過激めな発言で記事をしめくくる。ついでに、メジャーな投稿サイトに、「WEBデザインを勘違いしている馬鹿発見!」とか「田舎のばばあが何かわけわからんこといってるので、訪問して笑ってあげようwww」とか、自分で自分に反旗を翻してリンクを貼り、タネをまいてみるというのも、ちょっと楽しいかもしれない・・・なんて遊び心が頭をよぎる。

ある意味『』内の文章は正しい、と個人的には思っている。しかし、それがすべてではない。上記の文章の言葉尻だけをとらえて反応するような奴は、正直言ってアドレナリン過多の馬鹿もんだ。今、これを読むあなたを含め、賢明な大人は、「ふふん」と鼻でも1つ鳴らして、スルーするに違いない。

ここまで、実際にご覧いただけるサイトサンプルとして、当サイトの更新、デザイン(見た目)変更によるアクセス・収益に関する検証内容と結果を書いてきた。だが、このサイトは非営利の個人サイトに過ぎない。確かに、商用サイトと相通ずる部分はある。だからといって、申し込みなり、購入ボタンを押した後、個人情報を入力してもらい、決済が生じる商用サイトと完全にいっしょくたにしていいというものではない。

これ以降は、WEBデザインを「設計」と定義しなおし、

「WEBデザインによって、サイトの収益に雲泥の差が出ることになる」

ビジネスサイトの実例を書いてみたい。(続く)

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